斬新で効率的!Wet on Wetとはどんな塗装方法なのか
2026/06/17金森産業工業材料部
お客様の最も身近な塗料の専門家になることを目指し日々精進しております。塗料に関するアレコレ、なんでもお気軽にお問合せ下さい。
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焼付塗装の際は、下塗り→焼付乾燥→上塗り→焼付乾燥と、塗りと乾燥を繰り返す2C2B(ツーコートツーベーク)と呼ばれる方法が一般的です。ですが、乾燥工程が多く、時間がかかるという問題がありました。そこで今回は、より効率的に塗装できるWet on Wetという塗装方法をご紹介致します。
Wet on Wetとは、下塗り塗装後、焼付けせずに上塗り塗装を行う塗装方法のことです。乾燥工程(焼付)が1回で完結するため効率的で、下塗りの塗膜が乾燥する前に上塗りを塗装するため密着性や耐久性を向上させることができます。2C1B(ツーコートワンベーク)とも呼ばれます。
ただし全ての塗料が、Wet on Wetをできるわけではありません。下塗りと上塗りが混層しないこと、下塗りと上塗りの乾燥時間に大きな乖離がないこと、顔料濃度、固形分に大きな差がないことが必要な条件となっています。
Wet on Wetのメリットは、下塗りの未硬化面に上塗りを乗せることで、塗膜同士が化学的に結合しやすく密着性が向上するということです。また、下塗り→(中塗り)→上塗り→焼付乾燥というプロセスを一気に行うことができるので、通常の2C2B(ツーコートツーベイク)よりも大幅な生産性向上が実現できます。
デメリットとしては、下塗りの半乾き状態は塗膜がソフトなので、ホコリやごみを取り込みやすく、環境の清潔性や塗装面の取り扱いには注意が必要です。また、薄い上塗り層が下塗りの凹凸を追従してしまうので、素地の下地処理(研ぎ、脱脂)を丁寧に行う必要があります。セッティング時間(塗装後、塗料に含まれる溶媒を揮発させ、塗膜が平滑になる時間)を十分に確保しないと、ワキ、ピンホールなどの不具合が発生する恐れがあります。
さらに下塗り、上塗りごとの膜厚管理が難しいという問題もあります。ウェット膜の厚みが足りないと耐久性が落ち、厚すぎると垂れ・シワの原因にもなりますので、適切なウェット膜厚を維持することが大切です。
高温・高湿下ではフロー(塗料の流れ落ち)やブリスター(膨れ)が起きやすいため、 施工環境は15℃~25℃、相対湿度60%以下が目安です。また、揮発速度が速すぎたり遅すぎたりすると外観不良の原因となりますので、 メーカー指定のシンナーを必ず使用しましょう。