エバーライトケミカルは、自己修復樹脂専用の光安定剤「Eversorb®SHシリーズ」を新たに開発した。スクラッチや摩耗に対する回復時間を短縮するとともに、耐候性・耐熱性を高め、自己修復樹脂の性能と寿命を大幅に向上させる。
自己修復の概念は1960年代に提唱されたが、技術的に実現が難しかった。その後ナノテクノロジーの進展により2010年代から実用化が進み、樹脂自身が自然治癒力のように損傷を修復できるようになった。
一般的な塗膜では傷を放置すると劣化が進行し最終的に損傷となるが、自己修復樹脂は補修材や手作業を不要とし、メンテナンスフリーかつ環境配慮型の材料として注目されている。用途としては自動車塗膜、保護フィルム、スマートフォン、航空機など、補修が困難な分野で有効性を発揮する。
一方、自己修復樹脂は高温や紫外線の影響で変色や性能低下を起こしやすい課題があった。同社の新光安定剤はこれを抑制し、厳しい外部環境にも対応。特に粉体塗料との組み合わせでは、溶剤レスで環境負荷の低いシステムに自己修復機能を付与できるため、サステナブルな次世代塗料としての展開が期待される。
メンテナンス性向上と環境対応を両立する技術として、粉体塗料市場への波及効果が見込まれている。