第43回マルテー刷毛・ローラー・塗装機器総合展示会「大阪マルテー祭」が、2023年4月1日・2日にインテックス大阪(大阪市住之江区南港北)にて開催された。
マルテー祭は「見て」「触れて」「お試し頂ける」をキャッチフレーズとした塗装業界最大の総合展示会だ。今回のマルテー祭は前回の東京開催以来、4年ぶりの開催となり、会場は来場者でにぎわった。
会場には、アスベストやPCBなど塗装業界の課題を扱った「インフラ長寿命化対策コーナー」も設けられていた。
現在では、アスベストの使用は原則全面禁止されている。しかし、禁止以前に施工された建築物の解体・改修工事の増加に伴い、工事に従事する労働者や、周辺環境への飛散などによる健康被害の発生が大きな社会問題となっている。
2040年が解体のピークと言われているが、現時点ですでに人手不足という状況であり、対策は急務だ。
各ブースでは、アスベスト、鉛・PCB、鋼構造物等の新工法を提案。屋外実演コーナーではデモンストレーションを行い、多くの来場者が注目していた。
株式会社スギノマシンは「アスベストからいのちを守る安全技術」として、屋外でウォータージェット工法の実演を行っていた。ウォータージェット工法は作業効率が良いだけではなく、アスベストの除去の際に大気中に飛散するリスクと、作業者のばく露リスクが低いとして注目されている技術である。実演されていたのは集じん装置付き超高圧水洗工法で「石綿含有建築用仕上げ塗材」(下地調整塗材を含む)除去に活躍する工法だ。
壁面用超高圧水はくり・はつりユニット「アクア・セルロータ」は、建築用仕上塗材のアスベスト飛散漏洩防止対策に有効。アクア・セルロータ超高水圧の衝撃力で壁面を剥ぎ洗い流す。噴射水をバキューム回収できるため、作業改善が可能。隔離養生不要のため、工費が軽減できるという。
「アクア・セルロータ」の実演
超高水圧の衝撃力で壁面を剥ぎ洗い流す
高度経済成長期に建設された橋梁などのメンテナンス時期が来ている。ただ錆びを落とすだけではなく、当時使用された塗料には防食性のために鉛やPCBと言った有害物質が含まれており、次世代に引き継ぐためにはこの有害物質も除去しなければならない。素地まできれいにするために、ブラスト工法が注目されている。
株式会社吉原鉄工所がブースで紹介した「マルチメディア・ブラスト工法」は、全研削材・全工法対応型のブラストシステムだ。現場エアーブラストとバキュームブラストを打ち変えることで資機材を変更することなく、金属系・非金属系の研削材を問わず全てのブラストの施工と、研削材の回収までが可能という。
工事現場の使用条件により、施工場所までの距離、ブラスト圧力、バキュームの吸引力を勘案し、3タイプを用意している。
歩道橋などの補修工事には、近距離小規模に最適なコンパクトタイプ。中・小規模橋には2ノズルタイプ、長大橋など200mを超える橋梁補修工事にも対応可能な4ノズルタイプがある。
施工規模や設置スペースの環境に応じて、上記タイプと、工法、研削材を選択可能だ。
4ノズルタイプでは、3人がブラストを担当し、1人がバキュームで粉じんの回収を行う。バキューム回収後は、分離・回収タンクでブラストと粉じんを分離し、ブラストは再利用される。粉じんはサイクロンと集じん機でキャッチされる構造になっている。
「マルチメディア・ブラスト工法」の装置
「マルチメディア・ブラスト工法」の説明パネル