第43回マルテー刷毛・ローラー・塗装機器総合展示会「大阪マルテー祭」が、2023年4月1日・2日にインテックス大阪(大阪市住之江区南港北)にて開催された。
マルテー祭は「見て」「触れて」「お試し頂ける」をキャッチフレーズとした塗装業界最大の総合展示会だ。今回のマルテー祭は前回の東京開催以来、4年ぶりの開催となり、会場は来場者でにぎわった。
会場のインテックス大阪
4年ぶりの開催で、多くの来場者があった
工業塗装コーナーに足を踏み入れると、目立つところで2台のロボットが動いていた。どちらもベースになっているのは安川電機の産業用ロボットで、塗装用にカスタマイズされて人とロボットが協働し作業効率をあげられることをアピールしていた。
協働ロボットは、ロボットの周囲に柵を設けずに人とロボットが同じエリアで作業できる。ロボットに作業を教えるのも、専門的な知識を必要とせず、簡単に指示ができるようになっており、導入のハードルが下がったのを各ブースでアピールしていた。
株式会社常盤電機は、粉体塗装ユーザー向けの協働ロボットの販売を3月より開始した。ロボットは防じん・防滴仕様の「HC10DTP(安川電機)」に対応。オプションで防塵ジャケットも用意されている。
常磐電気の塗装ロボットは、新幹線などの大型品の塗装にたいし、30年近い実績がある。
ロボットには人が使っているハンドガンを持たせ、人がロボットのアームをつかみ、どのように塗装するのか教えてあげる「ダイレクトティーチング機能」を採用している。ロボットに職人が持つスキルやコツを伝えるような感じだ。自動化用の大掛かりな設備が不要で、多品種小ロットの塗装にも対応可能だという。
ロボットのアームを持って、ティーチングを行う
タブレットの操作画面
https://www.tokiden.co.jp/service/service01/kyodo_robot/
株式会社 エイチ・アイ・デーは、産業用ロボットの動作プログラムを直観的に作成できるツール「MoCap Teaching(モーキャプティーチング)」の実演を行っていた。
ロボットのティーチングをいかに簡単に行うことができるかという点に特化して開発されている。専用コントローラーはトリガーボタンと背面のスイッチだけでティーチングを完結させることが可能だ。通常使用するスプレーガンのように作業動作させると、同様の動きをロボットで再現できるという。「連続教示モード」「ポイント教示モード」の二種類を使い分けて任意の動作を作ることが可能。
用途としては、塗装、ブラスト、エアーブローをあげている。現在、使用しているロボットにMoCap Teachingでティーチングができるようになるのが利点。デモ機の無償貸し出しも行っているという。
「MoCap Teaching(モーキャプティーチング)」のデモンストレーション
デモ機の無償貸し出しも行っている
アネスト岩田株式会社が昨年12月から販売しているのが、新開発した防爆自立型ロボットと高精度Wターンを合体させた回転塗装「Rの技術」専用ロボットが「SWAN Pro」だ。塗装に必要な機器を全てオールインワンで装備している。ワークを回転させることで、インクのムダが減り、塗着効率が上がるだけでなく、複雑な面もシンプルに塗装が可能になるという。
スワンプロは、塗料を高微粒子化し、均一性にすぐれた塗装でメタリック調の輝きを実現する。自動車関係などで、メタリックな輝きはほしいが従来の塗料だとセンサーを遮蔽してしまう部品などに需要を見込んでいるそうだ。
「スワンプロ」による回転塗装のデモンストレーション
塗料を超精密にコントロールし、必要な量を正確にガンへ供給するシリンジポンプシステム
https://www.anest-iwata.co.jp/
粉体塗料は溶剤塗装に比べてVOCをカットすることができるため環境への配慮、また塗装技術も溶剤に比べ、比較的手軽であるとして注目されている。溶剤塗装から粉体塗装へ転換する塗装業者も増えているという。
旭サナック株式会社のデュアル電界方式粉体ハンドガンユニット「EcoDual」は、塗料への帯電効率が高いのが特長だ。塗着効率が同社比で10%向上したという。その結果、塗料使用量削減、補正量の減少を実現した。
高い帯電効率を保ちつつも、フリーイオンの発生を抑えているため、静電反発が少なく平滑な仕上がり面が得られるという。
またガンの先端形状を従来品より約20%細くし、狭小部も塗りやすくなったそうだ。ノズルのバリエーションは、フラットタイプやラウンドタイプ、パターン可変キャップなど9タイプから選択できる。
粉体ハンドガンユニット「EcoDual」のデモンストレーション
凹凸のあるワークでも隅々まで均一に塗装ができる
アンデックス株式会社は自由設計型アコーデオン塗装ルーム「MERIT GRAND」を展示していた。MERIT GRANDは設置場所や用途に応じて、大中小のサイズバリエーションが用意されている。大型JB-03は、重機や航空機、鉄道部品にまで対応。小型JB-01は、ポンプや発電機に最適なサイズだという。
いずれのサイズバリエーションも、アコーデオンフードを畳めばクレーンやフォークでワーク搬入をするスペースができる。アコーデオンの移動は、手動と電動の2パターンがある。
背面に設置されている排気ユニットは、優れた静圧を持つシロッコファンを吸音性の高い断熱パネルで囲むことで騒音の発生を抑えているそうだ。フィルターの交換も容易で、メンテナンス性にも優れているそうだ。
アコーデオン塗装ルーム「MERIT GRAND」
上下一様流プッシュプル型塗装・乾燥兼用ブース「CAB-747i」