2022年5月、インテックス大阪で開催された「第9回[関西]高機能素材Week」の取材レポート。「第5回[関西]コーティング ジャパン(塗料・塗装設備展)」前編。
2022年5月11日~13日の3日間、材料・加工技術の総合展である「第9回[関西]高機能素材Week」がインテックス大阪で開催された(主催:リード エグジビション ジャパン株式会社)。出展265社、来場者数17,117名だった。
その中の「第5回[関西]コーティング ジャパン(塗料・塗装設備展)」への出展は28社。
コーティング ジャパンは、自動車・エレクトロニクス・建築をはじめとしたさまざまな分野で必要不可欠な「塗料・コーティング技術」に特化した専門展だ。工業用、建築用に限らず、塗料・塗装・コーティングに関する全ての製品が出展対象となっている。
展示ブースを回って感じたのは、どの企業もSDGsとカーボンニュートラルを打ち出している点だった。取材した6社についてレポートする。
株式会社大気社は「環境システム」と「塗装システム」を2つの柱として事業を展開している。今回は、カーボンニュートラル達成に向けた塗装環境ソリューション、ロボットアプリソリューションとして塗着効率100%の塗装機、自動検査システムを展示していた。
塗装工程は、自動車製造工程の中でもエネルギー使用量が多いという。同社は環境負荷低減のため、CO2排出量の削減案を提言してきた。その結果、2020年には、2005年と比較して56%のCO2排出量を削減したという。
今秋に発売予定の静電霧化塗装システム「i-ESTA100E」は、スプレーに圧縮エアを使用しないため、飛散による塗着効率低下がなく塗着率100%をうたっている。シングルノズルの静電霧化塗装システムは以前からあったが、i-ESTA 100Eはマルチノズルで実用化した点に新規性があるそうだ。
従来、塗装ブースと比較して給気設備や排気処理設備の小型化・ドライ化によって、設備コストの削減ができる。
塗着効率100%により塗料使用料の削減はもちろん、給排気風量の削減により運転エネルギーも削減できるため、CO2・VOC削減で環境負荷を低減するそうだ。
「i-ESTA100E」の特徴と「i-ESTA100E」を採用した塗装パッケージの提案
「i-ESTA100TE」
インフィニティ株式会社では、天然植物を原料とした洗浄液を製造している。
同社が扱う植物性洗浄液シリーズ「SAFE CARE」は、リンゴ・大豆・トウモロコシ・オート麦などを原料とした成分で製造されており、人体や環境に悪影響を及ぼすとされる毒性物質を一切含まないという。
塗装現場では、塗料やシンナー、溶剤などの原油由来の臭いで苦情がでることが多い。また、河川・湖沼・海の他、大気汚染などさまざまな環境破壊の大きな原因とされている。
地球環境の面からも、職場環境の点からも植物由来に置き換えるのがグローバルな流れとなっている
植物原料の水溶性洗浄剤「PAINTSOLV-W」は、塩化メチレン、MEK、トルエン、キシレン、IPA、トリクロロエチレン、ジクロロメタン、グリコール系などの有機溶剤の洗浄力と同等、もしくはそれ以上の高い溶解・剥離力を持つそうだ。
たとえば、これまで治具に固着した塗料は、ハンマーなどでたたいて剥がすしかなかったが、PAINTSOLV-Wに浸しておけば、写真のようにキレイにとることができる。ハンマーなどでたたくことによる衝撃で治具を傷めることもなく、時間効率もよい。
部品や機器、設備のメンテナンス・故障の回数とその費用削減につながり、さらに設備の寿命を伸ばし、長期有効活用することが可能になる。
植物性洗浄液「SAFE CARE」の環境への取組
治具に固着した塗料(右)をPAINTSOLV-Wに浸してはく離したサンプル(左)
HardoLassは「常識を塗り替える」をスローガンとしたケミカルベンチャーの会社。ナノテクノロジーの研究・開発、販売まで行っている。
「HardoLass」は日本で開発された、表面にナノレベルの緻密なガラスコーティング膜を形成する高純度のガラスコーティング剤だ。
ガラスコーティング剤に抗ウイルス・抗菌成分が配合されている「Dr.HardoLass EX」は、ISO22196抗菌性、ISO21702抗ウイルス性の認証を取得している。
また日本繊維製品品質技術センターによる評価試験で、塗布後24時間でSARS-CoV-2減少率が99.9%以上になることが確認されたそうだ。自社試験においては、塗布後のガラス膜が5年相当まで残存することが確認されている。
Dr.HardoLass EXをプラスチックなどの染みこまない素材の上に塗布すると、空気中の水分と反応し高純度のガラス被膜を作る。これにより汚れや傷から守るだけでなく、独自の「Hシールド技術」によりガラス被膜に付着したウイルスや菌を不活化する効果が期待できる仕組みだ。従来品との大きな違いは、新型コロナウイルスへの対応だという。
対象物に薄いガラスコーティングを施すため、傷や汚れがつきにくく指紋が落としやすいといった効果もある。
Dr.HardoLassのエビデンスと他社比較
Dr.HardoLassのガラスますについて
Dr.HardoLassシリーズ
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